11月は週7で会館に通ったミカ(@mica___jp)です!
日本語教師ボランティアとして働く私ですが、空き時間には和太鼓部の練習に参加しています。
このブログやYoutube動画でも何回かブラジルの和太鼓について紹介してきましたが、今回は私がお気に入りの1曲を紹介します!
着任とほぼ同時に始めたので1年ちょっとまだまだ素人ですが、素人だからこそありままのよさを伝えたい!
そんな曲がこちら「海神(わだつみ)」
私が所属しているオザスコ轟太鼓がオリジナルが作った「日本移民」がテーマの曲です。
9年前の2008年、日本移民が始まって100年を祝う年でした。
動画の中でも後ろの垂れ幕には、「ブラジル日本移民百周年記念和太鼓フェスティバル」と書かれています。サンカイターノドスルで行われた和太鼓イベントのようです。
では、この曲を見る上でのポイントを紹介!
1. フォーメーションが好き
動画の角度からだと少しわかりにくいかもしれませんが、横長の六角形に楽器が置かれています。これ、実は船の甲板を表しているんです!
船のフォーメーションだよって初めて説明してもらってからは、大太鼓(後ろ中央の一番大きい太鼓)が煙突にしか見えません。
2. イントロが好き
「がんばれー!」「元気でー!」「待っててねー!」という掛け声。移民船を見送る人と見送られる人を表現しています。
ホラ貝による汽笛が響き、船がゆっくりと出発します。
ただただそれっぽくて好き(語彙力)
3. 振り付けが好き
船が出発したあと(1:20あたり)、組太鼓(黒い太鼓を2コ1で配置している4人)が低い姿勢で腕を伸ばしたり、大きく腕を振るシーンがあります。
これ、手旗信号に見えませんか?
手首をクィっと曲げて撥を立てているあたりの表現がそれっぽい!
また、両腕をうねらせたり、波を表現している部分もあります。
曲の後半(4:15あたり)では、太鼓の真横に立って同じ方向に腕を大きく回しています。こ船の舵を取っているように見えませんか。そしてかっこよくないですか!
4. 笛の選曲がエモい
中盤(2:30あたり)では、篠笛の演奏が入ります。他の曲でも日本の童謡のメロディーはよく使われていますが、この曲では「海」を吹いています。
海は広いな 大きいな 月はのぼるし 日はしずむ (中略) 海にお船を浮かばして 行ってみたいな よその国
船の上でも歌われたのでしょうか。
「行ってみたいな よその国」そうだよね、行ってみたかったんだよね…でも 着いた先の”よその国”、結構 大変なんだよーぅ(>_<)ってなります。
演奏しているメンバーにどこまで歌詞の意味が浸透しているのかわかりませんが、移民の思いを重ねるとこみ上げるものがありますね。
5. 雨の音
笛の演奏が終わった後(3:15)、真ん中の締め太鼓(小さくて音の高い太鼓)が撥を持ち替えます。竹撥という普通の撥より長くて薄いもので、雨を表現するために使われるそうです。
2ヶ月という長い船旅、シケが船を襲うこともあったのでしょう。
まとめ
教室に飾ってある笠戸丸の絵
移民の人たちは、海の神様に何を祈りながら船に乗っていたのでしょうか。そんなことを考えさせてくれるこの曲、生演奏だと何回見ても 鳥肌が立ちます。
明日はオザスコ轟太鼓の設立記念イベントTodoroki Festがあります。毎年この時期に行われるのですが、今年は15周年祭。私にっとては2回目にして最後の参加となります。
去年も演奏されたこの「海神」、今年も演奏されるということのなので嬉しくてこのブログで紹介しました!
これを読んでいる皆さんに生演奏を聴いていただけないのは残念ですが、移民に関する和太鼓の曲がある、ということだけでも知って頂ければ嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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